めまいと耳

めまいを引き起こす病気はさまざまですが、その中でも平衡機能をつかさどる三半規管などに十分な栄養が行き届かないことで生じるめまいが圧倒的とされています。

このページでは、めまいと三半規管の関連性についてみていきましょう。

三半規管=タイヤ?

めまいを説明するときに、こんな面白い例えがありました。まずは、車を想像してみてください。

右のタイヤがパンクすると車は右に傾き、左のタイヤがパンクすると左に傾きます。同じように右の三半規管がやられると、体は右へ傾きます。逆に左の三半規管がやられると、体は左へと傾きます。要するに、三半規管のダメージ=タイヤの空気が抜けた程度を意味すると考えていいでしょう。ある日突然、片側のタイヤが完全にパンクしてしまう・・・これは耳でいう「前庭神経炎」なのです。

また、目が回る原理にも同じことがいえます。体が傾くと目の玉の位置もずれ、脳は急いで元の場所に戻そうと指令を出します。目の玉がずれると、周囲の景色が反対側に動いてみえる・・・そう、これこそが「目のまわる」状態です。つまり目が回るときはどちらかの耳がパンクして、左右の三半規管にアンバランスが生じた状態となっています。この際「眼振」と呼ばれる目の動きがみられるのですが、最も激しいものこそが完全パンク状態の前庭神経炎だそうです。

三半規管の機能が衰えている?

食べ物をよくこぼす、酔うと足元がおぼつかなくなる、何もないのに躓く、乗り物酔いしやすい・・・などの症状が出たら要注意です!

ネットなどが普及し、自分の足で動かなくとも用が足せる便利な時代となりました。それゆえに私たちは「歩かない」「動かない」といった日々を送っています。そのため三半規管などの平衡機能が十分に使われず、機能が衰えることも。メニエール病などのめまいを起こしやすくなっているのは、これが原因ではないか・・・と考えられています。

三半規管とめまい

三半規管がどのような状況になったとき、めまいが生じるのか・・・ここで少し見ていきましょう!

むくみ

三半規管を満たしているリンパ液が増加し、浮腫んだ状態になると有毛細胞のセンサーがうまく作動しなくなります。その原因として過労や睡眠不足、過度のストレスなどがあげられるでしょう。

栄養不足

三半規管などの内耳には、椎骨動脈によって栄養や酸素が送られています。しかし、それが肩こりなどで圧迫されて血流が悪くなると栄養不足に陥り、十分な機能を果たさなくなることも。肩こりを伴っているようなめまいは、まさにこの状態といえるでしょう。

過労

大きな音を聞き続けると蝸牛(聴覚器官)の影響を受けやすくなり、正しく位置情報をキャッチできなくなることも。90デジベル以上の音を聞き続けると、何かしらの影響があるので要注意です。

三半規管を鍛えよう!

めまいを起こす病気はさまざまですが、そもそも三半規管などの平衡機能を衰えさせないことこそが大切な予防法といえます。また、衰えた平衡機能は運動刺激によって鍛えることが可能です。常日頃から、適度に体を動かすよう心がけましょう。

特に、成長期にあたる子供の生活においてはとても重要なことといえます。

COLUMN:めまいの構造

めまいの根底にあるのは、平衡機能障害です。これに関係する部位は耳だけでなく、目~脳への情報、手足の深部感覚の異常、首を中心とした神経の障害などが脳で統合されて複雑に絡んでいるものと考えられるでしょう。

めまいが起きると「耳(あるいは脳)の病気ではないか」・・・と一ヶ所に限定してしまいがちですが、もっと広い視野で調べなければなりません。めまいが生じたら自己判断ではなく、正確な原因を突き止めるためにもまずは病院を受診してください。